子供のいうことは聞かない

親の会社がうまくいっておらず、赤字が続いている。資金を入れながらも営業している状態を止めさせたい、できるなら廃業させたいといったような相談はよくありますが、基本的に親が子供の言うことを素直に聞くことはほとんどありません。

親が話を聞くようになるのは、病気で倒れるなど、体が弱った場合や、自分では本当にどうにもならなくなった場合(完全に手遅れ)などが多いです。

これは特に昭和の男性が歩んできた社会が、頼るということを良しとしなかった社会であり、特に家族に相談するということがなかったからだと考えています。実際に親からこれまで相談をされたことがあったかを振り返ってみて頂ければと思います。

 少し古いですが、2014年の中小企業白書によると「廃業に際しての相談相手」の質問において、28.7%の方が「誰にも相談していない」という回答になっています。

親の会社についてどこまで知っているか

親の会社についてどこまでご存知でしょうか。一緒に仕事をしているなら、比較的理解はできているかと思いますが、跡を継ぐ気はなく、一緒に住んでいない場合には知る機会は少なくなります。

家で仕事の話をすることがない場合も多いですし、親の会社の決算書を見ていない場合も多いです。どういう取引先があり、何が評価されているのかということについてまでは知らない場合もあると思います。一緒に働いていても、沿革について詳しく知らないことはよくあります。

人は自分のことを知ってくれている人のことに対しては心を開きやすいものなので、まずは親のやっていることをしっかり知ることから始めてみましょう。(家族だからという甘えが出てくるのは仕方がないですが。)

外部の力を借りる

 家族には相談できなくても、外部の人になら相談できるという場合もあります。これはいくつかの面で有利だからです。

1.家族と違って、弱いところを出しやすい。

2.知らないことが当たり前なので、関係性を一から作り上げやすい。

3.だめなら関係性をいつでも切れる。

「よそ者・若者・馬鹿者」という言葉もありますが、これまでの形を変化させるためには今までとは違う要素を入れていくことが有効な場合もあります。

多数の中小企業診断士は会社を外部から見ることになれていますし、弁護士もトラブルに関しての知見が多く、このような状況への対応も得意となっています。

もちろん私共も専門家として多数の案件に関与しておりますので、幅広い状況に対応可能です。初回の相談は無料ですので、このコラムの下にある「メールでのお問い合わせ」から一度ご相談ください。