そもそもリスケとは

リスケとはリスケジュールの略で、金融機関から借り入れた際に決めた返済額を減額してもらうということです。条件変更とも呼ばれます。

リスケ自体は返済で社外に流出する現金が大幅に減るため、資金繰りは大きく改善しますし、対応する時間も早くなるため、一時的な事業の悪化への対応としては適切なものになります。

ただし、金融機関の担当者は新規の借入で社内の資金を増やして対応することを進める場合も多いかと思いますし、リスケでも、新規借り入れでも急場の対応をして、利益を回復して返済できれば問題ありません。ただし、多くの企業が実態は赤字になっているにも関わらず、色々な手を使いながら新規借り入れを続けて、借入を膨らましてしまっている場合も多いのが実情です。

リスケ時の借入

リスケを行っている場合、新規の借入は基本的には不可能なものとなります。理由は金融機関がリスケを行っている会社に貸し出しを行うと赤字になるためです。これは制度的な問題であり、どうにもなりません。

コロナウイルスの蔓延や震災といった社会的な被害があった場合に、政府のセーフティネットなどの制度で可能になる場合もありますが、それでもリスケ中の新規借り入れは簡単ではありません。

金融機関としては元本が100%回収しなければなりません。担当者が貸したいと思っても、組織としてリスクを取ることはできる限り避ける必要があります。そのため、コロナウイルスなどの状況下であっても、回収できる保証がなければ貸し出しはできません。

リスケ中の借入ができる場合

リスケ中の借入には複数の条件を満たすひつようがあります。

1.2年程度連続で実質黒字になっている。

2.少額でも返済ができる状態になっている。

3.借り入れる理由が事業に使用するための土地の購入である。

上記の条件を満たせる場合はそれほど大きくありません。また、付き合いのある銀行以外から借りる場合も現在借り入れている金融機関と調整が必要になります。そのため、通常の借入よりもはるかに大変です。 だから、リスケにならないように金融機関も企業も取り組まれているわけです。

リスケの解消

リスケは1~3か月で業況の悪化を回復し、約定返済に戻すことができれば特に問題ありませんが、そんなに短期間で利益が回復することはまずなく、長く続く場合がほとんどです。

長期のリスケを行った場合、リスケを解消するには、現在の借入金を一度全額返すしかないと考えておいてください。所有している不動産を売却するなどの方法もありますが、十分に換価できる資産を持っていることは少ないと思います。そのため利益を出し、十分にキャッシュフローを生み出す以外には方法はありません。

これからの日本は経済が縮んでいくため、景気が回復することはありません。収益を改善し、利益を出すためには今までのやり方から大幅に変える必要があります。今までの社員だけで会社組織を変化させることは非常に難しいです。これは会社を変えるのは「若者・馬鹿者・よそ者」だからです。

リスケ状態に悩まれていらっしゃる方は一度ご連絡頂ければ幸いです。お問い合わせはこちらから